新築時のバリアフリー対応
これから家を建てようという人に、段差はない方がよい、手すりは設置した方がよい、手すりの設置が可能なように壁をあらかじめ補強しておいた方がよい、
という話をすると、
「自分は年寄りではない。とんでもない」
と怒られるケースが結構多いのには驚きます。
誰もが年をとり、身体機能が低下することは避けて通れない現実です。
いざ年をとってから改造をしなくてはいけない状況になったとしても、老後の不安は主として生活と健康、医療面であり、どうしても住宅は後回し。
しかも年金生活となるとお金の自由がきかない、心細い、やれるとしても改造の手続きや準備が面倒だ、ということになります。
近年、住宅の耐用年数も延びてきており、一度建てたら、四〇年、五〇年は住めます。
ということは、その住宅で高齢期を必ず迎えることになるということです。
三〇代であろうと四〇代ならなおさら、新築時にはバリアフリー対応を当然考えておくべきです。
現実に、住宅で高齢期を迎え、改造を余儀なくされるケースが増えています。
最も多いのが手すりの設置、次に段差の解消が必要になっています。
手すりの設置も、改造での対応となると下地の補強ができないため、
壁の上に受け材となる補強材を取り付けてから手すりを取り付けるため、工
事費も二倍かかるし、見栄えも悪くなります。
新築時に手すり設置が可能な壁下地を作っておけば、器用な人であれば大工さんに頼まなくともどこにでも付けられます。
また、手すりだけでなく、好きな場所に釘を打ったり絵をかけたり飾り物を付けたりできます。
段差の解消を改造で対応するとなると、間に合わせに大小のスロープを設置するか、床全体を上げたり下げたりの大工事となってしまいます。
家の中の小さい段差は、つまずきの原因となります。
若いときはつまずいても身体の安定を保つことができますが、年と共につまずきは転倒になり、大事故につながります。
細かい段差のない住宅計画が必要です。
部屋から部屋への開口部の幅も、新築時に八〇センチ以上は確保しておきたいものです。
浴室、便所への出入りも、介助者に付き添ってもらうには広い方が良いに決まっています。
歩行器や車いすを使用するとなると、絶対に必要です。
これこそ新築時に対応しておかないと大工事になってしまいます。
開口部の建具も、開閉が楽な引戸にしておくといいでしょう。
開き戸を引戸にかえるにも大工事が必要です。
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